OjohmbonX

創作のブログです。

はてなブログに移行しました

はてなダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/OjohmbonX/ から、 はてなブログ:http://ojohmbonx.hatenablog.com/ に移行しました。 はてなアンテナなどで登録されているURLを変更していただけるとうれしいです。 これからもよろしくおねがいします。

翁竹取のすべらない話

光りよるんですよ! 竹がぁ! ほんでボク、えぇーっと思て。びっくりして。 びっちょびちょですもん。汗で。手ぇが! これあれちゃうかなーて。女の子出てくるパターンちゃうかなーて。 ほんで斧で竹わったったんです。ほしたら出てきました。中から。LED。 …

リメイク 樋口一葉「わかれ道」

【上】 ピンポーン。ピポピポピポピポーンと夜の10時にアパートのチャイムを連打されて立ち上がり、いそいそと玄関に向かう女は麻衣、今年22歳のボリュームのある髪を上にまとめてメイクも落とした素顔の美貌もスウェット姿が台無しで、もう今日は寝ちゃった…

たっくんはいない

長いので分割しました。アラフォーがシューカツするみたいな話です。 | pdf | | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 09 | 10 | | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | どういうつもりで書いてるのかも書いてみました。→http://d.…

奈落の底の、もうひとつ底

お姉ちゃん、ねえお姉ちゃん。あなたは天才だよ。きっと誰も彼もがあなたの前で帽子を脱いで、あなたの存在に感謝することになる。私にはわかる。 私はお姉ちゃんの過去の作品をモニターに表示させて見ている。本当に誇らしい。一目瞭然という言葉はこの絵の…

さようならアーティスト

道端に吐かれたゲボ、階段に吐かれたゲボ、駅のホームに吐かれたゲボ、スクロールしていけばいくつもの、色とりどりのゲボの写真が流れていく。そんなブログがあった。何のコメントもプロフィールもなく、それがどこなのか、どんな意図で撮られたのか、いっ…

ブラックハンターよしえがいくわよ〜

あたしブラックハンターよしえ。45歳。世の中にはびこるブラック企業に潜入して闇をあばく。政府の密命を受けて、長かった自宅待機からついに解き放たれる。今度の獲物は全国チェーンの居酒屋、八兵衛。ブラックのにおいがプンプンするわ。待ってなさいよ〜…

進研ゼミが見てる

算数のテスト中にゆうたろうが「あっ」て言って、うちらみんな一気にゆうたろうの方見た。 「進研ゼミでやったやつだ!」ってゆうたろうが言って、みんなくっくす、くっくす笑った。水谷先生が 「静かにしなさい。」って言ったけど、水谷先生もちょっと笑っ…

ギャル万葉集

ツイッターで「#ギャル万葉集」のタグ張って、32首まで詠んでみました。このタグで色んな人が詠みだして、本物のギャル歌人まで出て。そんな夢見ながら詠んでたんだけど、自分以外に書く人なくて。あきらめてひとまずこれで終わらせて、5千年後に発掘された…

永遠に続くあたしサイクルがLOVE

草原に咲いた一輪のあたし。昼、太陽の光をたっぷりあびて風にふかれる。それはあたし。夜、すっごく寒い。 足が完全に草原に突き刺さってる。あたしの力では抜けない。ミツルがあたしを突き刺した。ミツル、それはカレシ。あたし45年の歴史のなかで、神さま…

ごんにんげん

あたし友だちとかいないじゃん? だから一人でシャズナのトイレにいるわけ。このへんのゲーセンで一番おおきいのはシャズナだから。トイレもいい感じだし。それに隣のマックにそのままつながってるから便利だし。 でもシャズナにいるとヤマ高の女がいっつも…

正義の職業、一生の職場

数ヶ月ほど前から、バタコは新しい顔を投げるとき指を1センチほど食い込ませるようになった。傷ついた箇所が偏頭痛みたいにずきずきと痛み続けてアンパンマンを悩ませるのだった。 「やめるんだ ばいきんまん!」 そうした大声を出すと痛みが増す。大きな頭…

ゲド戦記

フジテレビに入社したこの女子アナ、外道であったゆえゲドパンと呼ばれている。ゲドパンは入社早々カトパンを腹パンして外道ぶりをまざまざと見せ付けた。 「生意気なのよね。」 とんでもないことである。カトパンはただ、給湯器に鼻くそを入れていたゲドパ…

ニプレス リプレイ

ヒートテックのニプレスをつければ乳首が燃えるように熱い。連動して勃起しているが、ダウンジャケットの裾で隠れており問題はない。だが電車の中で大声であえぎ、胸を揉みしだいているのは問題だ。なのに俺の両隣が席を立っただけで、乗客の誰も気にしない…

息できないほど恋してる

兄貴のバイト先の、先輩のゴリラに恋した。俺が。わかんないけど、恋でしょ。たぶん。 兄貴なんて家でいばりくさってても口ばっかりだよ。どうせ。バイト先じゃまともに働けてないだろ、あいつ。って見てやろうと思って、自分でも意地悪くて嫌になりながら、…

不当逮捕

よくある話なんだけど、あたし万引きGメンじゃん? ぜんぜん万引き犯がいないとあたしがサボってるって店長が思うから、適当に客のカバンに店の商品を入れてんの。で、そいつが店から出た瞬間あたし、 「奥さん、お会計お忘れじゃないですか?」 こうよ。 こ…

キリン♀の♀キリ子

「バレーボール部?」 ってみんなが言う。近所のおばさんとか。私が175センチもあるから。バレーとかしてないですけど。あら、もったいない。何がもったいない? 私の背がもったいない? それってバレーでもしてなきゃ、でくの坊ってわけ? キリ子と呼ばれて…

オヌメサンバ

産婆のオヌメはこのあたりの村の女達から恐れられていた。オヌメは取り上げたばかりの赤ん坊を出てきた穴にまた出し入れするからである。女達にとって地獄の痛みである。しかしオヌメの取り上げた子供達は一人残らず丈夫に育ったから誰も文句は言わないので…

ともみあたしともみ

あたしとともみって親友じゃん? てか神友じゃん? だからはっきり言うんだけどー。あたし、ともみのこと嫌いってかんじする。 あ、ちがうちがう、嫌いってっても、いい意味で嫌いだから。 だーょ。あたしたち神友じゃん? わるい意味で嫌いだったらそれって…

他愛なく無用である

長いので分割しました。半年ほど前に書いたものです。 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 |

エンパイア・オブ・ルンバ

さっきからルンバがおばあちゃんのすねを攻撃してる。ガンガン当たってる。でもおばあちゃんは無言だ。立ったまま。 障子紙を通して強い逆光が和室に差し込んで、戸の透き間から覗くぼくには、おばあちゃんの表情は陰に沈んで伺い知れない。 ふいにおばあち…

ラブ・ラビリンス

あたしの顔を見て、あたしのダーがあたしに 「うるせえ」 とどなった。あたしは去年から一言もしゃべってないのに。 「メーンゴッ」 あたしは2012年に入って最初の言葉をしゃべった。 「うるせえドブス」 ダーはもっと怒ってピスタチオをあたしに投げつけた…

友達にはなれない

あ、この人、すっごく感じのいい人だなあ。 おれはお客さんの額を指で押した。 「いたいです」 「ごめんなさい」 まちがえた。人間にはいいね!ボタンがついてないんだった。もうクセになっちゃってる。 それにしても、石焼きビビンバの注文を50分も放置して…

ライブハウス

レオパレスだから気をつかってすごく小さい声で小フーガト短調を歌っていたら、右隣の部屋から第2声部が続いて聞こえてきた。ふだんお隣のティッシュを抜く音さえ聞こえるんだもの、あちゃー、やっぱ聞こえてたかと思いながらそのまま歌っていると、今度は左…

絶望的な幸福が始まる

妖怪の娘 八十歳はぜったい過ぎてる。なのに妊娠してる。しかも足がぐちゃぐちゃ。どーなってるの? 優先席の権化みたいなおばあさんがこっちに来る。優先席に座ってるぼくの方へ! おばあさんがぼくの前に立った。全身に大量の「おなかに赤ちゃんがいます」…

ロスト・テクノロジー

ああ、君が今あわてて手に取ったスプレーのことで、少し昔話をさせてくれないだろうか。君の時間を一方的に止めて、奪って、まったく何様なのだろう、暴力的なやり方だとわかっているけれど、ぜひ話をさせてくれないだろうか。 佐々木兵衛はすでに息子に家督…

長編のご案内

ちょっと長い創作の文章を3つ↓に載せました。 http://d.hatena.ne.jp/OjohmbonX/00000101/p1 なにかの賞にだしてだめだったやつを載せているので、書いてから少し時間が経っています。まただめになったら載せていこうとおもいます。 インターネットで実利も…

善き羊飼いの子は羊

「ハーイ」 かん高い声を聞いて甚六は、ヘーベルハウスを、意識しないまま心の底で一瞬期待しながら振り返るとしかしそれは、イクラちゃんだった。甚六にはまるで分からない。なぜ、いつから、自分の部屋にイクラちゃんがいるのか。 「チャーン」 さらに振り…

失われた感情を求めて

女子高生・島田わぴょしはマックのバイト。感情は捨ててきたから笑顔はない。スマイル \0? ううん、\∞。 事故やトラウマからじゃない。ただ、中学二年のときにちょっとミステリアスな女を演じてたら、本当に感情を忘れてしまっただけ。ついでに友だちも置い…

つつきつつかれ

白刃をだらりと提げた噂の辻斬りを面前にしてもなお平内は、自身が標的とは露ほども考えなかった。名のある遣い手を選ぶと噂の辻斬りが、まるで剣に疎い自分に用のあるはずもないと信じきっていた。 「抜け」と辻斬りに言われるまま訝しげに刀を抜くに及んで…