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OjohmbonX

創作のブログです。

たっくんはいない(11)

 すごい女になってきたっていう実感ある。
「お昼になったから、簡単だけどご飯用意するね。」って主任がゆって、天ぷらがのったあったかいおそばと、ハクサイのお漬ものが出てきた。先に食べてていいって主任は天ぷらのおそばとお漬ものと、から揚げと小さいチャーハンののったおぼんを二階に運んで、今日はすっごく寒いから、あったかいおそばがあったかくて、私はおつゆを飲んでたら猫きて私椅子に座ってたら私の足に猫からだこすりつけてきて私猫なでた。遠くの方でたっくん、ごはんおいておくからねって聞こえて私猫とかさわったことないからさわっても大丈夫かなって思ったけど、ほんとにすっごく近くにいて、毛がきれいなじゅうたんみたいでさわったらあったかくて、両手でおなかのとこつかんで持ち上げたら、にぇーってゆってやわらかくて重くて、あったかくて、ほんとに生き物なんだって感じがすごくしてにおいかいだけど、あんまりにおいしない。ひざの上に乗せたらあばれたりもしなくて丸まってて私はおつゆを飲んでた。二人でテレビ見てからもうお店に行く時間だからってゆって、私もらったバッグを肩にかけたら主任が
「似合うじゃない。」ってゆって私
「でしょー。」ってゆって私おかしくって、カパカパ笑いながらおうちで主任にもらったヴャンッスィーンッン読んでた。今までとはちがうって私かんじてる。
「エレ女。」声に出してゆってた。私が目指すのはこれってことだ。まず素材感。これはみんなすべすべしてるって感じする。服とかも私の部屋につんであるセーターとはちがう感じする。もっとつるつるしてて。シルク! そうゆう。お母さんに聞いたらうちにもハンカチがあるってゆって見せてもらったらヴャンッスィーンッンでみたのとおんなじ感じで私シルクおぼえた。パイソン、これは、わにの皮でそうゆうのをバッグにしたり靴にしたりしてる。主任のバッグはすべすべしててパイソンとはちがうみたいで、お刺しみのパックとかラップとかのつるつるともちがう。こんど主任にこれなにって聞いてみる。服の形も女の体にぴたっとくっついてて、足の方から流れてって、ほんとに息できないくらいすごい。こんなのCanCamで見たことなかった。私がこういう女になるっていうことだ。カレシは天空に届くくらいびっくりするよ。人をびっくりさせるってわくわくするな。私がカレシに電話するとカレシと私は喫茶店にいくけど、カレシが私に電話してくるってことぜったいないから、私が私の高まりをカレシにお知らせしないとカレシは知るよしない。だから私は安心して私をマックス高める。それでびっくりさせたい。ファッションを高めることになったからおじさんからお金借りて、返すのはいつでもいいって、紙に借りたよってゆうことを書いてはんこを押して、とりあえず期日は適当に書いておくねってゆうことで、びっくりするくらいお金かりて主任と朝七時に駅で待ち合わせってことになって
「どこ」って主任がメールしてきたから、
「トイレをさがしています(^o^)」って書いたら主任が
「せっかく店長に無理いってパート休ませてもらってるのに。私なんてお正月に休んだことないんだから。」ってまたすっごく怒ってきて、はつ売りの福ぶくろは気持ちをぜんぶ注入しないといけないってゆって、駅にきた電車にのってデパートで主任が福ぶくろをいっぱい買って、主任が私を大きい女の服を売るお店につれていってそこの福ぶくろを買って、私のきてる黒くてあったかい服のことダウンジャケットってゆって全然エレガントじゃないって、ゴキブリみたいって主任がゆって、
「あんたゴキブリのパワーをたくわえてるんじゃない。」ってゆって、私
「やあだ主任。やあだー。」ってゆって二人でゴォーッて笑った。
 主任が大きな上着を選んで私それ買った。
「ファーのついたカシミヤのベージュのロングコート。」ってゆう。えりについた毛がファー、素材のことがカシミヤ、色がベージュ、ロングが長いでコート。ってことだと主任は教えてくれて私わかった。
「バックのスリットが割と長めに入ってて歩いた時にエレガントに見えるし、シルエットもさっき試着した時すごくきれいだった。八万はちょっと痛いけど一着はちゃんとしたコートいるから。」って主任がゆって
「そうだね。」って私がゆった。それからブーツも主任が選んでくれてデパートのベンチに二人で座って福ぶくろあけて主任が
「まあまあじゃん。」ってゆって私
「でもヴャンッスィーンッンとはちょっとちがう感じする。」ってゆったら主任がびっくりみたいな顔して
「当たり前じゃない。あんなの高すぎて私たちには買えないよ。」ってゆうから
「そうかな?」ってゆった。
「でも雑誌で世界のモードやトレンドをつかんで、もっとお値打ちな服でそれを自分のファッションに応用してくってのがおしゃれなわけでしょ。」
「応用してくってのがおしゃれ。」
「そう!」
 でもヴャンッスィーンッンで見たアメジストは私ほしい。このネックレスだけ。私はダイヤモンドが世界のシステムで最大に強いと思ってたけど、主任はギラギラしてるだけじゃだめって。ダイヤモンドは本当におしゃれが強くならないと、ダイヤモンドの強さに人類が勝てないから、下品になるってゆった。それで今の私のパワーなら本質的にアメジスト。これで上品なエレ女になるってシステムがはじまる。
「二十四万……かなり高いと思うけど、大丈夫なの。」
「お金のことは大丈夫だけど……。」
「それなら、あんたパートも頑張ってるし、自分へのご褒美ってことでいいんじゃない。」
 お花みたいな形したゴールドのラインにかこまれた紫色のアメジスト
「エレガント。」


(つづく)