OjohmbonX

創作のブログです。

ジェラートちゃん

「君は,放屁時の肛門とその周辺の動きを観察したことがないのか」
「ありません」
「これが,ゆとり教育,か……」
「観察するゆとりがなかったんです」
「ゆとりがないから,屁も出ない,と」
「何を手帳にメモってるんですか? それから,私とあなたは小学校から高校まで同級生でしたから,同じ教育を受けてきたはずです」
「これを見たまえ」
「もしあなたが,唇の動きで再現しようとしているのなら,私は見ません」
「……確かに,唇の動きでは完全に再現し得ない……わかっていながら,妥協した……君だけでなく,俺もまた『ゆとり』に毒されていた,というのか……」


「って今日,上司に肛門見せられたんだよ.会社で」
「むかつくおっさん!」
「(同い年の俺も『おっさん』になるのだろうか……)」
「そんなおっさん,左手でギュッてやって,右のこぶしでガツーンガツーンってやったらあいいのに」
「いや,フィジカルな暴力は……」
「何勘違いしてんの? ヒザをやね,こうやってギュッて固定して,ガツーンガツーンって.ほしたらおっさんの足がぴょこんぴょこんってなるやろ.これが膝蓋反射.ガツーンぴょこんガツーンぴょこんガツーンぴょこんぴょこんぴょこんぴょこんぴょこん.こら,おっさん,自分,一人でぴょこぴょこさせとんのか,言うたらな,おっさん,うつむいて赤ぅなんねん.ほな俺もぴょこぴょこさせたろか,ちゅて,足をぴょこんぴょこんて.おっさん,ますますうつむいてあこなんねん.茹でダコみたいやなー思てたら,おっさん急にくねくねしだして.俺の期待に応えてくれたんか? 報いる! 俺もくねくね.二人してくねくね.くねくねくねくねくね.そんときに出来た子ぉが,お前なのです」
「俺,セクハラで訴えようかと思うんだよねー」