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OjohmbonX

創作のブログです。

因果応報

 ぼくはとってもアグレッシヴなタイプのぼくなので、一人で神社に行って、一人でおみくじを引いたら、「大吉」が出た。別に嬉しくないけど、嬉しいふりをした。
「うっひょほーい!」
 となりの見知らぬ小学校中学年くらいの男の子のおみくじを覗いたら「中吉」だったから、
「お前中吉、おれ大吉。うっひょほーい!」
と20回くらい言ってやった。逃げる男の子をネヴァー・ギヴ・アップの精神で追いかけつつ、20回くらい言ってやった。男の子は、家族のもとへ駆け寄った。姉らしき女子中学生が、ぼくにおみくじを突きつけた。「スーパー大吉」と書かれていた。
「イヒィーッ! おれ大吉、お前スーパー大吉ィッ!」
 女子中学生が「ハァッ!」と叫ぶと黒髪が逆立って金髪になった。男の子はぼくを指差しながらニタニタ笑った。
 さらにその上の姉らしき女子高校生がぼくにおみくじを突きつけた。「スーパー大吉3」と書かれていた。正月だというのにぼくの口からはよだれが止めどなくあふれ出た。女子高校生が「ホゥァッ!」と叫ぶと、黒髪が逆立って金髪になるだけでなく、髪のボリュームがもっさもさになって眉毛がなくなった。男の子は前かがみに手をたたきながら目には涙をためてぼくをチラチラ見ながらアヒャラヒャラ笑っていた。
 逃げなければと後ずさりしたら何かにぶつかった。振り向いたら、男の子の母親がおみくじを掲げて立っていた。おみくじには「フュージョン」と書かれていた。「フュージョンッ、ハァッ!」と母親は叫んで、たまたま近くにいたアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラと合体して、母ゲイラになった。ぼくはズボンをはいているにもかかわらず、おしっこがじょーっと出た。男の子はお腹をかかえて地面を転げ回りながらゲータゲタ笑っていた。
 目の前に立ちはだかるスーパー女子中学生とスーパー女子高校生3と母ゲイラ。その脇で、笑いすぎて喘息を併発してゼェゼェいいながら、それでも笑い転げる男の子。大吉が出たというのに、何この仕打ち。
 彼女らが左右にすっと退いて、おやと思っていると後ろから小柄な、男の子の祖母が現れた。祖母の手のおみくじは「卍解」だった。