OjohmbonX

創作のブログです。

ともすれば人まにも月を見ては、いみじく泣き給ふ

 かぐや姫のストレスは蓄積する一方であった。
 翁はかぐや姫の目の辺りへ手鏡で反射させた太陽光をチラチラ当て続ける。やめるよう言うものの「えぇえ? わし何もしとらんし。たまたまそこにかぐや姫がおるだけやし。」と一向にやめようとしない。
 媼は「ほらーっ」と着物の裾をまくり上げ、しなびたヴァギナをかぐや姫に見せつけて、かぐや姫が嫌な顔をすると嬉しそうににやにや笑うのである。
 求婚などひとつも来ない。月からの迎えもない。近所のガキどもは竹とんぼで攻撃してくる。よく見たら自分、美人じゃない。
 こんなはずじゃない、とかぐや姫は思うのであった。