STOLEN SONG

　PSのゲームソフト「STOLEN SONG」を最近ブックオフで見つけて買いました。
　11年前、定価で買った中学生の時には無邪気に遊んでいただけでしたが、今ふたたび遊んでみるとその面白さに圧倒されました。その特徴、シーンを列挙することで、このゲームの喜びの万分の一かでもお伝えできれば幸いです。

・音ゲー。ギターを演奏するゲーム。（たいこの達人みたいにリズムを刻むことで得点が得られる）
・ギターのピックを模した専用コントローラー同梱。しかし反応が悪すぎるためまともに使えない。かろうじて太ももに叩きつけて弾くと使えるが、まともなプレイヤーなら通常のボタンのコントローラーを使う。太ももが痛い上に、ギターの演奏とは掛け離れた姿のため。
・悪のギター屋にさらわれた布袋寅泰を救出するというストーリー。
・実写。（背景はCGのときも）
・説明書には「この街がギターバトルの舞台『TOKYO』だ！！」とあるが、最後のステージが横浜アリーナ。
・出演者は、演技が学芸会っぽい人、動きがオーバーで気持ち悪い人、英語交りの妙な日本語をしゃべる外国人に分類される。残りは妙にやさしい布袋。
・布袋はプレイヤーが演奏に失敗しても「うーん、ちょっと違うんだなあ。もういっかいやってみよっか」と優しくチャンスを何度でも与えてくれる。もちろん上手く弾けたときはべた褒めに褒めてくれる。嘘つけ。町田康を殴ったくせに。
・ちなみに悪のギター屋は日本語が変な外国人。
・録音時にマイクに近づきすぎなのか、全編通して布袋の声が耳元でささやいているように聞こえる。やさしい上にささやきかける布袋。ロックのかけらもねえ。

・最初のシーンはプレイヤーのアパート。戸外で大家らしき小柄なジジイに「家賃はらえー」と言われるが（棒読み）、すぐに場面が変わってその後ジジイの出番も言及も一切無し。
・布袋のスタジオは、玄関のインターフォンに向かってギターを上手く演奏することで鍵が開く仕様。
・ニーナという名の女（日本人女性）（でかい）（天海祐希似）が布袋以上の頻度で画面に登場。演奏する訳でもなく、布袋の女でもないのに、いる。馴れ馴れしい上に演技が変。
・演奏中、ニーナは常にくねくね踊っている。（プレイヤーの演奏が下手だと怒ってることもある）
・ライブ会場へリムジンで移動中、プレイヤーと二人きりの車内でニーナが着替えながら「わたし、変身するのって、好き。違う自分になれるっていうか、やっぱり誰にでも変身願望ってあると思うの」みたいな話を延々語ってくるシーンがある。ストーリーにもプレイにも何の関係も無い。
・ライブ中に布袋が誘拐された後、主人公はライブメンバーに犯人一味と疑われる。
・「布袋の仲間なら弾いてみろ」、と言われ演奏する。ニーナはもちろん後ろでくねくね踊っている。
・ニーナの衣装がライブの時から変わっている。着替える前に警察に連絡しろよ。布袋、誘拐されてるんだぞ。
・演奏後、ライブメンバーに「ヨゥ、ウェイ、クール。やっぱおまえロッカーじゃん」と言われる（棒読み）。
・「イェア」（棒読み）
・「どうしたら布袋を助けられるかみんなで話し合おうぜ」。警察に連絡しようぜ。
・「ギター屋が怪しいと思うんだよね」「じゃあギター屋に盗聴器をしかけようぜ」「それいいじゃん」
・ニーナと二人、悪のギター屋へ向かう途中、またニーナがなんかごちゃごちゃ話しかける。ギターと無関係。人生論みたいなことを。
・悪のギター屋に盗聴器入りのアンプを仕掛けるのに失敗するとニーナに「盗聴器仕掛けないとやばいんだからね！　しっかりしてよ！」と怒られる。だから警察に
・悪のギター屋（というかその手先のギタリスト）をこらしめるのが全体の2/3時点で、その後、残りの1/3では一切悪のギター屋について言及されない。出番もない。
・手先のギタリストをギター対決で倒した後、中国人風の小柄な落ち武者みたいな髪形の事務所社長（初登場）が現れて、「ぜひうちにほしい」と言われるもののすぐに場面が変わりその後、落ち武者の出番・言及はない。

・布袋とのライブを全て成功させた後、"REMEMBER TO SAVE THE GAME"みたいなメッセージがどでかくポップな文字で出てくる。そのまま先へ進めていくとエンディングが始まって、タイトルに戻る。そしてプレイヤーはデータが全て消えていることを知る。もう戻らない思い出。正しい操作は、あのタイミングで自主的にタイトル画面に戻って自力でセーブする、というもの。自動でセーブされるとか、セーブするか否か聞いてくれるほどシステム甘くない。布袋は超甘いのに、システム甘くない。

　こんな魅力的なゲームがAmazonのマーケットプレイスで48円！　買うっきゃない！

限定STOLEN SONG (Vピック同梱版)