OjohmbonX

創作のブログです。

きのこがれ!

 日ごとにキノコが生えてくる。どんどん、部屋の中に生えてくる。すごくシイタケっぽいキノコだった。とうとう妻の頭にも生えた。妻は白目を剥いて「うきょきょ」と笑いながら、ぼくの頭にキノコを刺そうとした。妻をぼこぼこにして弱らせてから、頭のキノコを抜いてあげた。元のやさしい妻に戻った。このままじゃヤバい、悪いキノコに侵略されてしまうと思い、タウンページを使って「キノコバスターズ」を家に呼んだ。キノバスのリーダーはキノコを一目見て「これはシイタケですね」と言った。妻は泣き出した。妻が言うには、妻の兄夫婦がたくさんのシイタケを送ってくれたが、妻はシイタケが大嫌いなのでこうしたらしい。捨てるのはエゴだけど、インテリアにすればエコだから。ぼくは、ね、いい妻でしょ、という顔をしてリーダーを見たけれど、リーダーは怒っていた。「キノコをこんなにするなんて、ひどい!」リーダーは妻の服をびりびりに破いて全裸にしてから、耳の穴にエノキダケを挿して、鼻の穴にシイタケを挿して、口の中にマイタケを詰め込んで、へそにナメコを載せて、肛門にエリンギをねじ込んだ。「さて、残る穴はひとつ……」リーダーは妻の股間をちらっと見て、ぼくの股間をちらっと見て、ぼくの目をまっすぐ見つめた。ヤバい、と思った。
「さあ、あなたの股間のキノ」
「チンポです」
「え、あ、……あなたのキ」
「これはチンポです」
「……」
「……ズィス、イズ、アッ、」
「チンポですね! もういいです! さようなら!」
 キノコバスターズの人は帰っていった。あぶないところだった。もうちょっとで下ネタに引きずりこまれるところだった。ギリギリで回避できて、よかった。