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OjohmbonX

創作のブログです。

ストップ・ザ・少子化

「ぼくたちもそろそろ子供ほしいね」
「ちょうど私もそう思ってたんだ。だからお昼に竹内さん、ほら、このマンションの3階に住んでる竹内さんのところに行ってきたのよ。お宅の息子さんをうちとシェアしませんか、って。そしたら『しませんよ』って。
『じゃあ月水金でいいですよ』
『私の話を聞いていましたか』
『それなら、間をとって火木でいいです』
『うちの息子は月曜日から日曜日までぜんぶうちの息子です』などと言うの。こっちだって最大限の妥協をしているのに、譲り合いの心がないのよ」
「あそこの奥さんはケチで有名だからね。食費を削るためにトイレットペーパー食べてるってもっぱらのウワサだよ」
「馬鹿げてるわ。節約ってものを全然わかってない。おいしくできて、しかも安くなきゃダメ。うちはその点、食べ物については万引きしてるんだから」
「そんなことしてたの」
「ええ」
「すごいね」
「でしょ」


 そういうわけで、この若夫婦は子供の代わりに一人のおじいさんを道でゲットしてきた。まあ、よちよち歩いたり、ご飯をうまく食べられなかったり、おむつを替えてあげなくちゃいけなかったりして、大体子供と同じだったから大丈夫だ。
 で、数週間後におじいさんは死んだ。たまたま寿命だったのだ。若夫婦がトイレットペーパーを食べさせていたことも多少は影響したかもしれないけど……
 おじいさんは死に際にお父さんとお母さんにアドバイスした。
「こどもがほしいなら、セックスをしなさい」
「うわ、その手があったか!」