息子の雪介がめそめそ泣くのを吾郎は 「うちの番だ」 ときつく言い捨てて、背負ったブラウン管テレビの紐をもう一度きつく縛り直し家を出た。奥の山へ捨てるのだ。 昨晩は源治の家だった。次はうちの番なのだ。そして後はない。川に貫かれる谷あいの村は下流…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。