OjohmbonX

創作のブログです。

 ぶどうを半房食べたあたりで手に取った一粒をよく見てみたら黴が生えているのに気づいた.
 明日以降,当はてなダイアリー「僕らは妖しく這い回る」の更新が途絶えた場合,僕,OjohmbonX(オジョンボンX)は黴を身体に取り込んだことにより死に至ったものとお思い下さい.ただ,僕の肉体は死に,更新は途絶えるわけですが,僕の魂はあらゆる場所に生き続ける.当はてなダイアリー「僕らは妖しく這い回る」の各記事,デザインはいうまでもなく,それを表示するディスプレイ,表示させているパソコン,パソコン周りにある例えばスピーカーや机,本棚,テレビ,さらにそれらの周囲を取り巻く空気……僕の魂はあらゆる場所に生き続ける.ほら,振り返ってごらん,そこに,僕がいるよ.
 と,僕の(肉体の)死後のことを考えてみたんですが,どうにも(肉体が)死ぬ気がしない.根拠は何もないが,とにかく死ぬ気がしない.たとえ黴が僕の身体に取り込まれていたとしても,というか取り込まれていないとは考えづらいのだけれど,肉体の死という最悪の方向ではなく,食中毒等を引き起こすという悪い方向でもなく,いっそ黴が身体をより良くする方向に働くのではないかという予感がある.明朝目覚めると,恐らく僕の体表には真っ白な菌糸が密生している.僕の手足は仮根の働きを示し,例えば僕があなたと握手するとき,僕は掌から酵素を分泌し,あなたを分解・吸収することができる.もちろん,僕は人間として口から食べ物を取り入れることで栄養を得ることもできる.また,僕は胞子を飛ばすことができ,胞子は人間の生存可能な環境であれば発芽し僕が生じる.僕がいるところは「人間の生存可能な環境」なので,胞子はほとんど全てが発芽し,小さな僕が多量に生じる.多くの小さな僕たちのいくらかは何らかの理由(主に養分を十分に摂取できないこと)により死ぬが,そうでない僕たちはおよそ3日で僕とほぼ同じ大きさの僕になる.そうして僕は増え,あらゆる場所に僕が,ほら,振り返ってごらん,そこに,僕が(いっぱい)いるよ.いつもそこに,僕が(いっぱい)いるよ.

 明日以降にも当はてなダイアリー「僕らは妖しく這い回る」が更新され,かつ,この記事に一切言及が無かった場合,僕の身体には何らの変化も生じず,普通の(どちらかというと駄目な)人間としてこれまでどおりの生活を続けているものとお思い下さい.