OjohmbonX

創作のブログです。

過去のことは<しょうがない>としても未来のことは<しょうがな>くない

 <久間章生防衛相が米国による広島、長崎への原子爆弾投下を「しょうがない」と発言した>などと報道されるのを耳にし目にするたびに、久間が、(1)原爆投下の事実は/原爆が投下されたことは<しょうがない>と言ったのか、あるいは(2)原爆投下の判断は/原爆が投下されることは<しょうがない>と言ったのか、という点に私は疑義を強く抱いたのであった。もちろん(1)はそれとして毒にも薬にもならない発言でしかなく、(2)は毒でしかあり得ない。この発言をめぐっての大騒ぎ――結局、久間は防衛大臣を辞任した――は(2)に起因するものでなければならず、(1)に起因してはならない。しかるに、(1)がしばしば(不当にも)<大騒ぎ>を引き起こす……といった疑義。
 そこで新聞を読んでみたところ、<米国が旧ソ連の参戦を食い止めるため原爆を投下>するという判断を下したことが<しょうがない>と彼が言ったのだとわかった。それは明らかに(2)であり、そしてそれは、彼が人殺しを全的に否認しない(場合によっては是認する)ことをも意味する。そんな彼――その職業として必要とされる能力を欠いている彼――しかも<参院選挙への影響を考えて決断した>と(衆議院議員を辞めるとか自民党を離党する際ならともかく)自民党のポストなどではあり得ない防衛大臣を辞職して言うことの筋違いに無自覚である彼――が少なくとも防衛大臣を辞任したことは当然だとして、防衛大臣の後任にRIKACOが選ばれるというジョークを夢みていましたが、だめでした。