OjohmbonX

創作のブログです。

世の中にはいろいろな人がいる

 いつもは落葉ひとつ無い舗装された歩道を歩いていたら今日はところどころに雑草が落ちていて何かと思ったら前を歩く老女が並木の根元から抜いて道に捨てているのだった.老女は近くを通りかかった知り合いらしい男に「えっへっへ気になるもんでねえ」と言った.私は抜きたての雑草が歩道に点在することのほうが気になるのであった.
 ここで私はある古い話をはからずも想起した.申し付けられていた庭の掃除を坊主が終えたところへ和尚がやってきて「なぜ落葉をすべて掃いてしまったのか.散る様が美しいというのに」ともみじをわざと揺すって葉を落とした,という話である.いにしえのDQN上司の例として大変興味深い.

恥をしのんで

 ところで上のエントリに書いた「古い話」の出典とか寺の名前とかをご存知でしたらお教えください.もちろん私は粉骨砕身グーグルグルしたのでしたがわからなかったのです.
 もしかしたらもみじではなかったかもしれないし庭掃除でなかったかもしれないし「ほぉらお前の木もこうやって揺すってやれば……」「やめてください,和尚様,ああ,もうっ,」「ふふ,散る様の美しさ」という話だったかもしれませんし私の脳髄は腐れているのかもしれません.
 お教えくださった方に対しては,一般的にお礼とされる文字列をしかるべきところに入力するつもりです.よろしくお願いします,僕の和尚様になってください.

追記

 知人に聞いたら利休の話ではないかとのこと.

 師である紹鴎に落葉一枚も無い露地の掃除を命ぜられた利休は木を揺すって葉を落とした.

という.記憶違えで掃除を命じた者と葉をわざと落とした者とが一致してしまったのかと思ってググッグルら,

 利休は息子紹安に露地の掃除を命じた.掃除を終えた紹安に利休は未だ不十分であるとしてやり直しを命じた.掃除をやり直した紹安が利休を呼ぶと利休は,掃除はそうするものではない,と言って木を揺すって葉を落とした.

というエピソードが見つかってこれだ!
 したがって私の和尚様は私自身であり,私は自ら私の木を揺すらねばならぬようですが,そんなことは中2くらいからしています.