OjohmbonX

創作のブログです。

2007-01-01から1年間の記事一覧

一方そのころ海原雄山は「俺の左手、超ウマいんですけど」と言った。

「食人賞」応募作その2 http://neo.g.hatena.ne.jp/keyword/%E9%A3%9F%E4%BA%BA%E8%B3%9E?kid=85 両親から幼いころより日本はサムライの国であるから人が人を食ったりしていると聞かされていたため社用で渡日するよう上司に言われた際には文字通り命をかけて…

友だちは、一生の宝ものです。

一人暮らしの俺をたずねてアパートへ遊びに来た友人が帰りしな、俺の知らぬ間に玄関のドアへ「冷やし中華 はじめました」という貼り紙を貼っていった。10月初旬なのに。 「やってる?」 「やってねえよ!」 チャイムも鳴らさずいきなりドアを開けて入ってき…

Z戦士を超えて

「ところで先生、虫歯を治してもらったついでにお聞きしますけれど、やっぱりおっぱいのことです。おっぱいって、Zカップの向こう側はどうなってるんでしょうか」 「超Zカップはその自重に耐え切れずにブラックホール化します」 歯科医の話を聞いた彼はその…

かえうた ― 「幸せな結末」

髪をほどいた 君の仕草が オンドゥルルラギッタンディスカ 胸が騒ぐよ

今日の古舘

ミャンマーのあれこれについて「怒りのマグマは消えませんよねえ」と彼がマジに語ることにもはや驚きはしませんが、それでも呆れはします。

余計なお世話

一般に不幸と呼ばれ得る、さらには不幸と呼ばれ得ぬ何事によっても客観的に規定されることなく、もっぱら当人が主観的に想うままにあるはずの幸福は、しかし厚顔な他人によってしばしば云々される。

食人賞*1応募作

海原雄山「俺の左手、超ウマいんですけど」

成長譚

私は、同級生に恋をしている。おぼこ太郎に恋をしている。まだ小学2年生だというのに! といったことを父に伝えた。 「ダメよ。だって、得体が知れないじゃない」 そう言って父はおぼこ太郎をしりぞけ、かわりにハムスターを薦めた。というのもテレビアニメ…

公文のアルバイト4(しびれくらげ風2)

右まぶたを紫色に腫らしてやってきた小学2年生の男の子。 彼が言うには、学校でドッジボールをしていた他の子の脱げた靴が飛んできてまぶたに当たったらしい。 先生が「痛そうやねえ」と言うと、 「うん、いたい。いたすぎて公文の宿題できんかったー」 そこ…

サクリファイス

「サザエでございまーす!」 そう機嫌よく叫びながらスクーターに乗って辻に飛び出した三河屋のサブちゃんは、ダンプカーに轢かれて間もなく絶命した。 かくも命は、あっけない。

クルーシフィクション

「月を、見ていたのです」 風流だからいいでしょう、といった調子で、信号待ちで停止していた私の普通自動車の後部に激突した軽自動車の運転手の女はそう言った。 とかくこの世は、ままならぬ。

ドキッ! ドラえもんだらけの水泳大会(ポロリもあるヨ!)

ドラえもんにUSBポートが見当たらないところをみると、どうやら22世紀ではUSBは廃れきってるらしいな。 だからいまのうちに、ニセUSB商法でがっぽり儲けたいと思うんだ。 しかし彼は知らない。上位モデルに「USB18.0対応ドラえもん」が存在することを。そし…

佳人薄命

「ああ、爪の中まで愛して!」 私が授業中に真剣に彼女の胸をもみもみしていると、彼女はそう言った。彼女の爪の中には爪くそがあった。 「間違えた。『爪の先まで』だった。とても恥ずかしい!」 そうして彼女はすみやかに教室の窓を開けて飛び出した。彼女…

切実、あるいは切迫

Yahoo!知恵袋のその質問は、「七三分けでも結婚できますか?」とのみ書かれていた。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1212695157 「日本の皇太子は既婚です。」と私は答えるかもしれないが、その回答を彼が望んでいるかは疑わしく…

みんな、メイド・イン・ジャパン

「つらいことがあったら、これで元気を出しなさい」 そう言って、私が就職のため実家を離れる前日に祖母は私に紙包みを渡した。その中身は、祖母フィギュア(10分の1サイズ)だった。祖母フィギュアはとても精巧で祖母に生き写しの上、腹を押すと「ふえぇぇ…

日本さいごのユートピアをもとめて

私は妻に話しかけることにした。 「ねえ、妻」 私の声はぜったいに聞こえたはずなのに、妻は聞こえないふりをした。なぜなら妻は低血圧だからだ。朝起きたばかりの低血圧の人は不機嫌なのだと現代日本では決まっているから、妻はさっき聞こえないふりをした…

栄枯盛衰、後家マンコ

後家マンコ写真は今日も工場で大量生産されていた。 「アヒィッ! 足が、つるずら〜」 生意気にも文句をたれているのは、ゴケマンファクトリー本社工場に勤務して3年目の細山豆子(67)(コードネーム:くりくりお豆)だ。 豆子の夫は、定年退職を迎えてただ…

退職金のことと、読み手にとってどうでもいいかもしれないこと

女性を射殺した後自殺した東京都の警察官に(というよりその遺族に)退職金が増額されて支払われると知って、石原慎太郎都知事が<退職金が支払われることについて、「論外だと思います。人を殺しているんだから」と述べた>(産経新聞)一方で、私は、増額…

今日の古舘

「世界各地で山が泣き、海が泣いているというこの状況。」 言葉のセンスに泣けてくる。

イ、イ、イ、イクリプスー

世の中では月食が流行っているようですから、私も月食してみました。イーティング・ムーン。

豆知識

おばあちゃんの肛門に空気入れを差し込んでシュコシュコするとパァン!

三者三様の、あるいは三つ巴の、あるいは三位一体の、奇跡

赤ちゃんポスト(あかちゃんポスト)とは、諸事情のために育てることのできない新生児を親が匿名で養子に出すための容器、およびそのシステムの通称である。 (日本語版『ウィキペディア』「赤ちゃんポスト」) 紳士は、「赤ちゃんポスト」を特輯したテレビ…

コミュニケートしたいけど

・それでも<わるい馬鹿>を自覚へ導くほどの親切は持ち合わせていない 仮に、ある何事かを分からないこと/人を馬鹿と呼ぶとすれば、世の中にはいい馬鹿とわるい馬鹿がある/いる、などと言ってみたいのだ。 <いい馬鹿>が分からないことへの理解を、留保…

テレビ朝日では他にも「UFOの車窓から」という番組も企画していたらいいのに

今日(2007年8月19日)の19時から放送されていたテレビ朝日の「特捜!世界のUFO」という番組を見るともなしに見ていたら、UFOの世界的権威とかいうおっさんがキャトルミューティレーションについて「(宇宙人が)馬や牛の家畜を連れ去って切断するという恐ろ…

若く、美しい妻

風呂上り、寝室に入るとネグリジェ姿の妻が、真っ赤なレースのパンティを頭に被っていた。OKのサインだ。 その夜、性交した。 次の日、風呂上り、寝室に入るとネグリジェ姿の妻が、一切装飾性の無いベージュのボーイレッグのショーツを頭に被っていた。積極…

新村出よ、貴様は焼けるのか?

広辞苑第4版から。 おこのみ‐やき【御好み焼】 小麦粉を溶かし、サクラエビ・イカ・野菜など好みの材料を混ぜて、熱した鉄板の上で思いのままに焼きながら食べる料理。 <思いのままに>とか言うやつに限って、多少形を崩したり、焦がしたりしただけの同席者…

電話2

家の電話が21時半くらいに鳴ったから、わくわくしながら「はい」と受話器をとってみれば、いきなり 「お母さんっ!? 迎えに来てーっ」 と言われて、唖然として何も返せずにしばらくぼんやりしているあいだに 「えぇっ? お母さんっ、迎えに来てよーっ」 と…

電話

母か父か運送業者以外にはかけてくることのまずない家の電話が21時半くらいに鳴ったから、「はい」と受話器をとってみれば、いきなり 「お母さんっ? 迎えに来てーっ」 と言われて、唖然として何も返せずにしばらくぼんやりしているあいだに 「えぇっ? お母…

その後、官憲の世話になる物語

その若い男性社員は、上司に叱られていた。 「Wikipediaは、そのシステム(というより、スタイル)であるWikiと、百科事典を意味するencyclopediaを組み合わせて命名されたのであるから、これをWikiと略すのは適当でない」 「すみません。ほんとうに、すみま…